投資では「儲ける方法」以上に「損を小さくする方法」が大事です。株式投資におけるリスク管理の基本である 損切り と 分散投資 について、整理します。

1. 損切り(ロスカット)の基本
損切りとは、株価が下がったときに「これ以上は損を広げない」と決めて売却することです。
- 目的: 大きな損失を避ける
- 考え方: 「損失は小さいうちに止める」「株価はいつでも戻るとは限らない」
損切りの目安
- %で決める: 購入価格から 5〜10%下落したら売却
- 金額で決める: 投資資金のうち1回の取引で失って良い額を決める(例:資金100万円なら1回の損失は2〜3万円まで)
- 時間で決める: 想定したシナリオ通りに動かないなら、期間を決めて売却
👉 損切りは「ルールを守る」ことが最重要です。感情で「きっと戻るはず」と思うと、大損につながりやすいです。

2. 分散投資の基本
分散投資とは、資産を1つに集中させず、複数に分けることでリスクを抑える方法です。
分散の種類
- 銘柄分散
- 1銘柄に資金を集中せず、10〜20銘柄程度に分ける
- 例:自動車株・IT株・医薬品株など業種を分ける
- 業種・テーマ分散
- 景気敏感株(鉄鋼・自動車など)とディフェンシブ株(食品・医薬品など)を組み合わせる
- 地域分散
- 日本株だけでなく、米国株・新興国株などにも投資
- 為替リスクも考慮する必要あり
- 資産クラス分散
- 株だけでなく、債券・金・不動産(REIT)なども組み合わせる
👉 分散することで「1つが大きく下がっても、全体への影響を小さくできる」効果があります。
3. 損切りと分散を組み合わせたリスク管理
- 分散投資で 大きな下落のリスクを和らげる
- 損切りで 1つの投資の損失を限定する
つまり、
「分散」で全体の安全性を高め、
「損切り」で個別の失敗を早めに止める
この2つを合わせるのが王道のリスク管理です。
まとめ
- 損切りは「ルールを決めて機械的に実行」
- 分散投資は「銘柄・業種・地域・資産クラス」に分ける
- 両方を組み合わせることで、安定した投資が可能になる