長期投資家は日々の値動きよりも、”経済の大きな流れ(マクロ環境)”を押さえることが大事です。短期売買向けのテクニカル指標よりも、景気や企業収益に影響するマクロ経済指標を定点観測するのがおすすめです。
✅ 長期投資家がチェックすべき経済指標5選
1. GDP成長率(国内総生産)
- 経済の成長スピードを示す基本指標
- 長期的な株価の上昇はGDP成長と相関が高い
- 特に「実質GDP成長率」を注視すると景気の実態を把握しやすい
2. インフレ率(消費者物価指数=CPI)
- インフレは企業収益・金利政策・資産価値に直結
- 適度なインフレは株式にプラスだが、過度なインフレは株式市場にマイナス
- 米国CPIや日本のCPI、またはPCEデフレーターもチェックすると精度が高い
3. 金利(政策金利・長期金利)
- 金利は「株式と債券の魅力度」を決める最大要因
- 低金利 → 株価にプラス(企業投資が増えやすい)
- 高金利 → 株価にマイナス(資金調達コスト上昇、債券が有利になる)
- FRB(米国)や日銀の政策金利動向を定点観測するのが基本
4. 失業率(雇用統計)
- 雇用は景気の遅行指標であり、消費の強さを映す
- 失業率が低い → 消費が堅調で企業業績にプラス
- 急上昇 → 景気後退リスクのサイン
- 米国の「非農業部門雇用者数」「失業率」は世界市場への影響が大きい
5. 企業収益(EPS成長・PER水準)
- 最終的に株価を動かすのは「企業の利益」
- S&P500のEPS推移や予想利益成長率を確認
- PER(株価収益率)が高すぎないかを合わせて見ると、過熱度がわかる
まとめ
- 「GDP」「CPI」「金利」「失業率」「企業収益」の5つを追えば、景気の方向性・金融政策・株式市場のバリュエーションが見えてきます。